水無きに水を楽しむ庭

いつもの茶室。
いつもと同じように茶を点てる俺と、その俺の指先をじっと見据える瞳が一人分。
それは慣れ親しんだ空気のはずなのに、どこか違和感を感じて、いつもなら心が落ち着くこの瞬間も、胸騒ぎがして仕方がなかった。
一体俺は、なぜこんな気持ちでいるのだろうか。
あれこれ頭を巡らせていた、その時。
僅かに空気が動いて、視線の方向が指先から顔へと変化した、と感じた。
咄嗟に、俺は視線を追うと、その瞳とぶつかった。
真っ直ぐ見つめ合う形になった俺達。
次の瞬間、ゆっくりと口元が動いた。

「あの約束は、有効?」

放った言葉を味わうように、視線の先で牧野がゆっくり瞬きをした。
浮かんだ笑みはとても柔らかく、けれど、瞳の奥が揺らいでいた。
刹那、感情の波が俺を襲った。

抱きしめたい――……。




 ***




――……。

どこからかじわじわと忍び寄るような寒さを感じて目が覚めた。
飛び込んできたのは、見慣れた天井。
瞼の裏には、やけに鮮明で、でも判然としない出来事が浮かんでいる。
ぱちぱちと瞬きを繰り返して、そしてひとつ、深く息を吐いた。

「はあ……夢か……」

思った瞬間に、判然としないけれど鮮明なその記憶が、急激に色を失っていくようだった。
ゆっくりと身体を起こしてベッドから降りる。
窓に近づくと、ブラインドを一気に開けた。

「……なるほど、道理で寒いわけだ」

その寒さに納得して、俺はひとつ伸びをした。
僅かに残る夢の余韻を振り払うように。

年明けから数日遅れの初夢を見た朝、枯山水の庭は雪で包まれていた。




未明から降り始めたらしい雪は、午後になっても止むことはなく、ちらりちらりと振り続けていた。
廊下を歩きながら、何気なく庭を見ると、朝見たそれよりもさらに白さを増していて、見慣れている庭なのに、雪が降ったというだけで不思議なほど新鮮に見えて、俺は思わず足を止めた。
雪の枯山水は、普段見るそれとはまた違った趣があった。
雪に覆われているからか、いつもは聞こえる水音や木々の揺れる音もしない。
ただ、細かな雪が、音もなく降り続いているだけ。
常に静かな空間はさらに静まり返り、「静と動」の「動」だけが忘れ去られていた。

あいつらが……いや、あいつが来るまでは。


「坊っちゃん。お客様がお見えになりました」

いつの間にか近づいてきていた家人がそう告げて間もなく、廊下の向こうからどこか楽しげに聞こえる足音が近づいてきた。
それと同時に、見慣れた姿が視界に入る。

「あっ、西門さんだ。お邪魔してまーす」

牧野の声が響き渡る。
満面の笑みで手を振るその姿に、すっかり色褪せて薄らぐ朝の夢が僅かによみがえる。
夢の中の牧野と目の前の牧野がぴたりと一致することはなく、そのギャップに思わず笑いがこみ上げた。
所詮、夢は夢か。

「新年早々賑やかだなあ、おまえ達は」
「総二郎、それはちょっと違う。賑やかなのは、こいつだけ」
「あ、美作さん、なんか今の言い方トゲがあった。どうしてそんな言い方するかなあ」
「だっておまえ、隣で大声出し過ぎ」
「そんなことないよ。けっこう普通の大きさだったと思うけど? ね、類」
「うーん。小さいとは言えないね。ここは静かだから余計に響くんだよ」
「ほらな」
「何よ、ほらなって。類は余計に響くんだって言ったのよ。大声だなんて言ってないじゃない!」

ムキになって頬を膨らませる牧野。あくびをする類に、苦笑いを浮かべるあきら。
完璧に遮断されているはずの外気が流れ込んでいるような寒々しい空間に、春が訪れたような暖かさが漂っていた。




「この雪、いつまで降るんだろうな。今、街中どこに行っても大渋滞だぞ」
「マジで!? 俺、夕方出かけなきゃいけないんだけど」
「女か?」
「いや。初釜の準備」
「そっか。今一番忙しい時か?」
「まあな。でも、初釜に雪はなかなか良い。風情がある」
「風情かぁ。この家に実に似合いの言葉だな。雪の枯山水を見れることなんて、滅多にないし」
「違う意味で満喫してるやつもいるけどな」
「元気だよなあ。こんな寒いのに」
「とても道明寺夫人になる女とは思えないな」
「だな」

部屋の奥では類が転寝をし、俺とあきらはお茶を飲み、眺めた庭には牧野が雪と戯れていた。
雪のちらつく庭で、傘もささずにちょこちょこと右へ左へ動き回るその姿を、俺とあきらは笑いながら見ていた。
白いコートを着た牧野のその動きは雪うさぎみたいで、それをあきらに言うと「同じこと思ってた」と笑った。
呆れるくらいにいつも通りの、呆れるくらいに平和な日常。
ただ僅かに違ったのは、庭ではしゃぐ牧野が、もうすぐ結婚するという事実。

「みんなで集まろう」と言い出したのは牧野だった。
昨夜遅く、あまりにも突然のことだったのだが、送られてきたメールに俺は「了解」とだけ記して返信した。
むしろ、時間を作ってでも会わなければならないと思った。
多分、あきらも類も、俺と同じような気持ちで誘いに乗ったに違いない。
もしかしたら、こうして集まるのは、これが最後かもしれないから。
僅かな、けれど、大きな変化がもうすぐ訪れようとしていた。

「なあ、総二郎」
「ん?」
「牧野って、今度はいつニューヨーク行くか、聞いてるか?」
「いや、何も」
「類は? なんか聞いてるか?」
「ううん。聞いてない」

ここ数年、お茶の稽古に毎週通ってきていた牧野が、最後に来たのは去年の十二月初め。
いつもどおりに稽古をつけて、いつもどおり家まで送った帰り際に、いつもどおり「今日はありがとう」と笑みを浮かべた牧野。
けれどそのあと発した言葉は、いつもとは全く異なるものだった。

「あたし、今日で会社辞めた。明日、ニューヨークに行くね」

それはあまりにも突然だった。
俺は――俺達は誰一人、何の相談も受けていなかった。

婚約して数年が経つ、司と牧野。
いつかは来るであろうその時が来たのかと納得する反面、少しくらい名残惜しさや余韻があってもいいのにと唖然とした。
ずっと親友をしてきたというのに、なんとも水臭い。
そんな二人にどこか寂しさを覚えた。
けれど、「牧野が突然来たんだけど、日本で何かあったんか?」と司が電話してきたことで、二人で相談したわけではなく、牧野が思いつきでした行動だったんだとわかった。
それがわかったら、意味不明な行動はさらに不可解さを増したけれど、なんとなく牧野らしい気がして笑えた。
笑えたけれど、もう帰ってこないような気がして、どこか力が抜けた。

でも、それは俺の読み間違いだった。
牧野は帰って来た。年末、またしても突然に。
これまたあまりにも突然だったから、迎えに行けたのは類だけだった。
数日して牧野から「ただいま。お茶のお稽古にお邪魔したいんだけど、いつならいい?」とメールが来た。
今日の日を指定して約束すると、昨夜になって「みんなとも会いたいから、集まろう」と言い出したのだ。

だから、牧野がニューヨークから帰ってきて、会うのは今日が初めて。
迎えに行った類が何も知らないのであれば、俺やあきらが知っているわけもない。

「しかし、何でもかんでも突然だよな」
「司の暴走が移ってるんじゃねえの?」
「言えてる」

またしても、牧野の心のうちは誰一人、何も知らない。
けれど、唯一わかっていることがある。
牧野はまた、近い将来、ニューヨークへ旅立つ。
今度こそ、きっと本当に、旅立つ。

牧野が来た日は、静かなこの家が賑わって、どこか華やいだ雰囲気になった。
家人たちもそのことを、とても嬉しそうに楽しみにしていた。
「静」が際立つこの家で、牧野の存在は「動」だった。
自由に吹き抜ける、温かな風だった。
今度こそさらりと吹き抜けて、二度と戻っては来ない。
その事実を思う時、いつも心がざわついた。
親友の幸せを思う心はちゃんとあるのに、何か割り切れない想いもあって、でも俺はそれを見て見ぬふりをする。
だから時々意識をすると、心がざわついて仕方がなかった。

庭から牧野が、じっとこちらを見ている。
心を読まれているのかと一瞬焦ったが、そうではないようだ。
満面の笑みで、手には小さな雪だるまを持っていた。

「……あいつ、雪だるま作った」
「ん? あ、ほんとだ」
「かわいいじゃん」

俺たち三人の会話はまったく聞こえないはずなのに、牧野の笑顔はさらに深くなった。
ガラス戸を開けると想像以上に空気が冷たくて、思わず身震いした。

「うー、さみぃ。牧野、寒くないのか?」
「そりゃ寒いけど、でも平気。それより、これかわいいでしょ?」
「うん、かわいい」
「でっしょー? 類はそう言ってくれると思った。西門さんは?」

かわいいと思った。
けれど、それを言うのは照れ臭くて、俺は何も言わずに庭を見渡す。

「何よ」
「いや、どこの雪で作ったのかと思ってさ」

見渡した庭は、牧野が降りて行く時に見たそれと変わらず、ほぼ完璧な美しい雪の枯山水を保っていた。
あんなにうろちょろしていたのだから、もっと荒れていてもよさそうなものなのに。

「こんな綺麗なのに、荒らしたらもったいないでしょう? ちゃーんと目立たないところの雪で作ったのよ」

俺の心を読んだように、牧野はにっこり嬉しそうに笑った。
子供のようなことをしているのに、いかにも牧野らしい気の使い方だった。
「そろそろ中へ入れよ」と促して、牧野が頷くのを確認してから、俺は庭に背を向けた。

「雪の枯山水、本当にきれいね」

囁きのような呟きのような小さな声に再び振り向くと、愛おしそうな表情で庭を眺める牧野がいた。
まるで、見納めだとでも言いたげに見えて、やはり心の深いところがざわついた。

それが聞こえてきたのは、そんな心のざわつきを抑え込もうとした、まさにその瞬間だった。
ほろ苦い想いを抱える俺の耳に飛び込んできたその声は、空耳なのか幻なのか。

「あたし、結婚するの、やめた」

それとも、薄れながらも僅かに残る、初夢の続きなのか……――。






東の茶室。
いつもと同じように茶を点てる俺の前に座る牧野は、いつもとなんら変わらぬ様子で稽古を受けている。
俺も何食わぬ顔して、いつもどおりにしている。
慣れ親しんだ空気と時間の流れの中には、あの夢で感じたような違和感はなかった。
けれど、指先に注がれる視線に必要以上に神経を集中させてしまうのは、やはりさっきの爆弾発言のせいだろう。


あたし、結婚するの、やめた――

一瞬その場が凍りつき、沈黙が流れた。
最初に「マジかよ」と言葉を発したのはあきらで、牧野はそれに対して深くゆっくり頷いた。

「待って、今入るから」
雪だるまを庭先にそっと置いた牧野は、頭や服についた雪を手で掃うと、今度こそ部屋へ入ってきた。
ガラス戸をきっちり閉めると、空気の流れがぴたりと止まる。
息まで止められたかのような俺達のことなど気にするふうもなく、牧野はストンと座ると冷めきったお茶をごくりと飲み、「さすが、冷めても美味しいね、西門家のお茶は」と笑みを浮かべた。

「長く離れてると、いろんなことがわからなくなるもんだね。道明寺のことはとても大切だけど、それが愛なのか情なのか……よくわからなくなったの。だから、はっきりさせようと思ってニューヨークに行ったの。少し一緒に過ごして、自分の気持ちをきちんと見極めなきゃいけないって思ったから」

俺は牧野と毎週会っていたのに、そんな牧野の気持ちはまったく気づいていなかった。
たしかに、昔はからかう度に大げさなくらい顔を赤らめていた牧野が、いつからか笑みを浮かべるだけになっていた。
けれどそれは、月日を積み重ねていく中で、司との関係が深くなり落ち着いてきたからだと思っていた。

「本当はね、まず道明寺にきちんと伝えたほうが良かったんだと思う。会いたい時に会いたいって言えてたら、こんなふうにならなかったかもしれない。でも、あいつはいつでも忙しいし、あたしもこんな性格だから、それは無理だった。そうこうしてたら、どんどん煮詰まる気がしてさ。そしたら余計に気持ちがわからなくなった」

でもそれは、そう思いこんでいただけで、本当は、違っていたということだ。
何故俺はそれに気付かずにいたんだろうかと、読みの甘さを痛感した。

「類は、なんとなく気付いていたでしょう? 時々、あたしのこと何か言いたげに見てたよね」

類は小さく頷いた。

「類、おまえ気づいてたのに何も言わなかったのか?」
「牧野が、俺の助けを必要としたら、すぐにでも助けるつもりだったけど」
「類に助けを求めるつもりはなかったよ。だってこれは、あたしの問題だもん」

類はきっと、そんな牧野の気持ちを分かっていて、何も言わずにいたんだろう。
類と牧野には、二人にしかわからない絆がある。
それは昔からずっと。

「相手は道明寺だからね。下手なこと言ったら仕事全部放り出して帰ってきちゃうでしょう? そんなことはして欲しくなかったから、だからあたしから乗り込んだの」
「……それで、出した結論が、結婚の取りやめ……か?」

俺達全員の気持ちを代弁したようなあきらの問いに、牧野はうんと頷いた。
牧野の瞳は相変わらずまっすぐで、一点の曇りもなかった。



「西門さん、何も言わないんだね」

稽古を一通り終えた後、そこに座ったまま牧野が言った。
茶室に入って、その時初めて互いの目を合わせたかもしれない。
たしかに俺は、その後も今の今まで、何も言っていない。
言いたいことは山のようにあるのだが、どれ一つ言葉にはならなかった。

「あたし、西門さんに一番いろいろ言われるかと思ってたよ」
「何を?」
「なんで相談しないんだ、とか。一体何でそうなったんだ、とか」
「確かにそうだな。毎週顔合わせておいて、おまえは何一つ言わずにいたんだから」
「うん。だから何も言われないなんて、ちょっと不気味」
「あまりにも突然で、俺の頭がついていかないんだよ」
「ふぅん。百戦錬磨の西門総二郎が?」

牧野は相変わらずまっすぐ俺を見ていて、俺はひとつ小さく息を吐いた。

「で、司はなんて?」
「認めない。諦めない。でも、今は日本に帰れない。以上」
「あいつらしいと言うべきか」
「あたし、絶対あんたたちの誰かに電話してるだろうと思って、日本に帰ってきたら速攻拉致られる覚悟してたのに、拍子抜けだったよ」

司にとっては、それくらいショックだったのだろう。
牧野が突然現れて嬉しくてたまらなかったに違いないから。
まさか、別れようと思っていたなんて想いもせずに、毎日薔薇色だと思っていたことだろう。
まさに青天の霹靂――あいつはそんな言葉は知らないだろうから、とにかくショックで、まだ認められずにいるに違いない。

「予想の範囲外過ぎたんだよ、今回のは」
「そうかな」
「そうだろ。俺だってそうなんだから」

牧野は小さく笑みを浮かべて、瞳を伏せた。

「あたしとしては、ずいぶん前から考えていたんだけどな。案外、気づかれないもんだね」

その笑みがどこか寂しそうに思えて、心がざわつく。

「牧野、あの――」
「約束、覚えてる?」

何を話しかけようとしていたのか、自分でもわからない。
けれど牧野の一言で、俺の言葉はぴたりと止まった。

「約束?」
「あたしがニューヨークへ行く前にした、あの約束」

稽古の後に送っていった車の中でした牧野との会話がよみがえる。


――

「司によろしくな」
「うん。なんか久し振りに会うから緊張するよ」
「そんなの一瞬だろ。すぐに元通りさ」
「元通り……ねえ」
「なんだよ、元通りじゃ不満なのか?」
「そうじゃないけど。……でも、もし元通りにならなかったら」
「あり得ねえな」
「もしもだよ、もしも」
「はいはい。じゃあ、もし元通りにならなかったら?」
「そしたら、あたし、どうしよう」
「……は?自分で言い出したんだろ?」
「そうだけど」
「ヘンなやつだな。わかった。じゃあ、その時は、俺がつくしちゃんをもらってやろう」
「……なんか、嘘っぽい」
「本当だよ。大丈夫だから自信持て」
「西門さん、今の約束できる?」
「ああ、約束しよう」

――


覚えていた。
覚えていたけれど、あの約束は、司と牧野の仲はそれくらい確かで、牧野の心配する「もしも」なんてものは存在しないと教えるためのものだった。
もし牧野の言っている約束が、それを言っているのなら――

「牧野、あの約束は――」
「あの約束は、有効?」

刹那、初夢が、正夢へと形をかえた。
そして俺の胸は、どくんとその鼓動を大きくしていく。

「牧野、おまえ――」

言葉に詰まる俺を牧野はじっと見ていたが、ふっと顔に笑みを浮かべスクリと立ち上がった。

「嘘。あの約束は、西門さんがあたしを安心させるためにしてくれたものでしょ? わかってるよ、ちゃんと」

言ってみたかっただけ、と笑ってくるりと背を向けた。

「西門さんのそんな顔、初めて見た。初めて勝ったかも。あ、気にしないでね、最初から本気にしてるわけじゃないから」

背中を向けている牧野の表情は見えない。けれどその背中からどうしても視線をそらすことが出来ない。
ふと、本当にふと、泣いているような気がして、悲しく見えて。

「ちょっと思いついたから言ってみただけ。西門さんがあたしを相手にするわけないことくらい、わかって――」

思わず、後ろから抱き締めていた。


理由は、自分でもわからない。
親友だから、弟子だから、幼馴染が本気で愛し結婚しようとしていた女だから。
理由をみつけようとすると、今まで心のざわつきを抑えるために反芻していた事実関係ばかりが浮かんで、心のざわつく本当の理由と真剣に向き合う勇気も受け止める心積もりもまだ出来ていない。
けれど、抱きしめたかった。
抱きしめて、牧野の心を守らなきゃならないと、思った。
何から守らなきゃいけないのか、それもよくわからなかったけれど。

腕の中の牧野は、いつしか小さく震えていた。

自分の心も、牧野の心も。
今はまだどれも深くは考えないでおこう。
約束をした俺は、本当に牧野を勇気づけることを考えていたのか、それとも本心は違ったのか。
今はまだ、そのどれも漠然と考えるだけにしておこう。
この腕を緩めた時、きっとなにかが動き出す。
それまでは、何も考えないで、何も思わないで、ただ抱きしめていよう。



ふと、牧野が作った雪だるまを思い出した。
明日の朝まで残っているだろうか。
静まり返るあの庭の、この家の、唯一の「動」の証。

水無きに水を楽しむ庭で、何かが確実に動き出していた。

2009.02.19 水無きに水を楽しむ庭
  After Word ―はじめの半歩―
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